分析

要素特定

観察した物体が「何の元素・成分でできているか」スペクトルなど測定し、客観的なデータを取得します。

Interpretation Value Imaging Analysis

元素組成

元素とは原子の種類で、物質は全て元素の組み合わせで構成されています。大気中にある酸素であれば酸素原子2個、水であれば水素原子2個と酸素原子1個で分子として存在しています。
元素を調べればその物質がなにでできているのかある程度の推察が可能です。
黄銅の表面にできた白色物(腐食生成物)をエネルギー分散型特性X線分析装置にて分析することで、腐食物の構成元素がわかります。その結果腐食の原因を推察することができます。

黄銅の拡大画像
黄銅の表面にできた白色物
(腐食生成物)
スペクトルのグラフ
腐食物の構成元素を示す
スペクトル

分布状態

分布状態とは何がどこにどれだけ存在しているか、視覚的に捉えたものです。視覚的に捉えることで、現象をよりよく理解することができます。
例えばエネルギー分散型特性X線分析装置を使用して脱亜鉛腐食を起こした製品の断面の元素マッピングを行えば、表面に塩素が分布している様子や、一部内部にも侵入していることが視覚的に捉えることができます。

脱亜鉛腐食が生じた断面SEM像
脱亜鉛腐食が生じた断面SEM像
元素マッピング(緑Zn_赤Cl)
元素マッピング(緑Zn、赤Cl)

断面加工

表面からではわからない内部構造を観察、分析したい時があります。そのような時に断面加工は有効な手法です。
例えばサンプルを樹脂に埋め込み、任意の位置まで研磨琢磨、あるいはイオンミリング等で加工します。得られた断面はマイクロスコープや電子顕微鏡で観察分析を行うことで表面からではわからなかった内部構造が明らかになります。

埋め込み樹脂の全体写真
埋め込み樹脂
陶器断面のSEM写真
陶器断面のSEM写真

各種計測

製品が設計通りできているか検査することは重要です。寸法であればノギスなどで計測をおこないますが、微細な表面性状や塗装厚みなどは別の方法を使用します。
昔から触針式の表面粗さ計が使用されていますが、より微細な表面性状をとらえることができません。その場合は、レーザ顕微鏡や白色干渉計、走査型プローブ顕微鏡によって、表面性状(粗さ)の測定を行います。また、湿式めっきの厚みや、薄膜であれば断面作製した試料をデジタルマイクロスコープや走査電子顕微鏡を用いて膜厚計測が可能です。

ラッピングフィルム表面(レーザ顕微鏡による凹凸情報)
ラッピングフィルム表面
(レーザ顕微鏡による凹凸情報)
光学フィルターの薄膜(各層の厚み測定)
光学フィルターの薄膜
(各層の厚み測定)

成分分析

成分分析とは物質が何からできているのかを調べることです。調べたい物質の状態や目的に応じた分析機器を使用します。
衣服や布(ワイパー)などに使用されている繊維には綿、ポリエステル、ナイロンなど多くの種類がありますが、化学繊維だと見た目だけでは判断ができません。そこでフーリエ変換赤外分光光度計を利用して成分分析を行うことで、その繊維がなにからできているかがわかります。

繊維の写真
繊維
FT-IRのスペクトルのグラフ
繊維の赤外吸収スペクトル
下段が測定結果
上段がデータベース検索結果

構造解析

ダイヤモンドと鉛筆の芯(グラファイト)が同じ炭素でできていることはよく知られています。このように同じ炭素でも結合のしかたによって大きく特性が変わります。この結合のしかたや物質の構造を調べるのが構造解析です。
錆(鉄の腐食生成物)にも黒錆や赤錆と呼ばれる種類があり、その名の通り色合いが異なります。見た目が赤いだけでなく、ラマン分光分析を行うことで、赤錆(ヘマタイト)であることがわかりました。

金属部分の錆
錆のラマンスペクトル
下段が測定結果
上段がデータベース検索結果